志村正彦のこと

この時期にどうしても考えてしまうのは、フジファブリック志村正彦のことだ。

私がフジに出会ったのは2004年。桜の季節や陽炎なんかの昔懐かしい色を感じる雰囲気がたまらなく好きだった。ほぼ週1ペースでライブハウスに通い詰めていた頃だったので、手帳には彼らのライブ予定もどんどん追加されていった。
お客さんはまだ飛び跳ねたり拳を上げるような雰囲気ではなくて、曲にあわせてちいさくうなずきながら聴き入る人が多かったように思う。
まぁ、ちょっとね、志村には恋してましたよね、うんうん。だって、女の子みたいにきれいな顔なんだもん。
1番印象に残っているのは新宿ロフト。「新曲やります」と言って演奏したのがサボテンレコードで、ヘンテコな曲、でも面白い曲、と思ったのをよく覚えている。
イベントやフェスではちょくちょく見ていたものの、少し彼らの音楽からは遠ざかっていた。そんなときの12月24日だった。
 
今年の12月24日は、志村が歌うフジを聴きながら仕事をした。仕事を終えた帰り道、茜色の夕日、笑ってサヨナラを聴きながら1人めそめそした。笑ってサヨナラなんかできねえよ、とひとりごちた。毎年儀式のようにこんなことを繰り返してしまう。今のフジだってもちろん好きだよ。でもどう過ごせばいいのか分からないのです。
 
この記事は、書いては消し、書いては消しを何度も繰り返した。結局何が言いたいのか、やっぱりうまくまとまらないけれど、書き留めておくことにする。